良い家具の条件&選び方とは?木材や布、革の違いについて解説!耐久性の参考にどうぞ
良い家具の条件や選び方について解説しています。ヒノキやオーク、ウォルナットなど木材の種類や板の加工方法(無垢材・集成材・突き板・繊維版)の違い、布や革、合皮といったカバーの特徴についても紹介。耐久性や使い勝手などが悪い家具を選ばないための注意点も参考ください。
監修:べるこ
おしゃれな家具やインテリア雑貨大好きな2児の母。家具メーカー10年勤務→フリーランスインテリアコーディネーター。色彩検定2級/キッチンスペシャリスト。無印良品愛用。二級建築士勉強中。
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「良い家具」というとどのような家具を想像するでしょうか。
デザイン、品質、耐久性、価格など様々な要素がありますね。
家具を構成する素材のほとんどは木材です。
一部に金属や樹脂製のものなどがありますが、多くの家具は木材で構成されています。
木材には、ウォルナットやマホガニー、チークといった「世界三大銘木」と呼ばれる木や、日本でも身近に感じる「松」や「桜」など多くの種類が存在します。
今回は、このような木の種類や、無垢材や加工板などの加工方法について詳しく解説するとともに、ソファなどのカバーリングにも使われる布や革などの生地の種類や特徴に関する基礎知識も紹介いたします。
今後のためにも、「良い家具の選び方」を少しでも身につけておきましょう。
まずは、家具に使われている木材について知識を深めるために、木の大きな分類である「針葉樹」と「広葉樹」についての違いやそれぞれの特徴について見ていきましょう。
参考記事
▶家具や建具に使われる木材の種類と特徴一覧まとめ!色や強度、選び方について解説します
マツやスギなど、細く先の尖った葉っぱを持つ針葉樹。
幹や枝も真っ直ぐ伸びて高さもあるのが特徴です。
幹が真っ直ぐ伸びているため、古くから家を作る際の柱としても使われてきました。
針葉樹は、広葉樹と比較すると軽量かつ加工がしやすいのが特徴。
軽量に仕上げることができるので、持ち運びが必要で移動する機会が多い家具などにも向いています。
また、その特徴から、色味や木目などの見た目や手触りも柔らかい印象になりますね。
家具によく使われる針葉樹を代表する木としては「ヒノキ」「パイン」「スギ」などがあります。
一方、針葉樹の対義語として使われる広葉樹は広く扁平な葉っぱが特徴です。
葉っぱにも様々な種類があり、丸い大きなものやギザギザな形まで個性豊かな表情となっているのも広葉樹の特徴です。
幹も真っ直ぐ伸びる針葉樹と比べると、枝分かれを繰り返しながら育っていきます。
加工品に用いられる木材としての大きな特徴は、栄養の通り道である繊維の密度が高くいこと。
広葉樹は、家具はもちろんのこと、古くから床材などにも使われてきました。
また、耐久性にも優れているため、多くの長く使える家具にも使われています。
家具によく使われる広葉樹の代表的な種類は「ウォルナット」「ブラックチェリー」「タモ」「アルダー」などがあります。
続いて、各種類の特徴や用途について詳しく見ていきましょう。
日本を代表する木材で、その特有の香りも特徴です。
生活に馴染みの深い木として、国内でもスタンダードな木材のひとつです。
加工がしやすく木目や年輪が美しいヒノキは、古くから寺社を建てるときにも活躍してきました。
福島県東南部以南に生息しています。
仕上げを行うことで美しい光沢と芳醇な香りを楽しむことができるのもヒノキの魅力ですね。
北米を中心に生息しているパインの木。
日本では松の木としてもなじみが深い種類です。
主に木材としてのパインは北米産のまのを指す場合が多く、加工のしやすさから近年人気のあるDIYにもおすすめです。
家具として加工される場合は、白っぽい色合いと節が多いことから、素朴で柔らかい印象になります。
ヒノキと並び日本を代表する木です。
本州北部から南に屋久島にかけて分布しています。
色の濃淡が強く、木目が鮮明なので、しっかりとした印象の家具に仕上がります。
縦の方向に割れやすい繊維の特徴から、古くは電柱、身近はところでは割り箸などにも使われています。
世界中で愛されている高級家具の材料のオーク。
硬さと繊細な美しい木目が特徴です。
産地によって「オーク材」や「ナラ材」と使い分けられるのも興味深いところです。
また、国内ではどんぐりが成る木としても馴染みの深い木ですね。
広葉樹ならではの硬さから床材にも人気の種類です。
黒く美しい光沢が特徴の、国内でも人気の高級木材です。
生活に馴染みのある「くるみ」の木ということはあまり知られていないかもしれません。
ウォルナットは、硬く強度が優れていることから、家具に使われることが多く、木目の味わいや色のグラデーションがある木材としても人気です。
美しさ、強度とその加工のしやすさから、高級家具だけではなくピアノやバイオリンなどの楽器類の材料としても使われています。
ブラックチェリーは、果物のアメリカンチェリーの木としても有名ですね。
強度や耐久性にも優れており、高級家具にも使われています。
経年で色味の変化が著しいブラックチェリー。
加工してすぐは薄ピンク色をしていますが、時間が経つにつれてオレンジの色みに変化していきます。
薫製を作るときの材料としても知られていますね。
ナチュラルな風合いが、人気の北欧テイストにぴったりの木材です。
国内では本州の北部から北海道にかけて生息しています。
特徴は硬さと重さ、はっきりとした美しい木目です。
野球のバットやホッケーのスティックなどにも使われる強度の高い木材です。
主に北米やヨーロッパを中心に採取される種類です。
広葉樹の中では比較的な柔らかく加工がしやすいのも特徴です。
家具やドアにもよく用いられ、楽器のギターなどにも使われいます。
主張しすぎない柔らかな印象なので、どんなテイストの部屋にも合わせやすいのもうれしいですね。
日本ではブナ材と呼ばれるビーチ材。
見た目は白っぽく柔らかな印象ですが、強度に優れており重量感もある種類です。
木製のおもちゃや楽器の鍵盤、香りも少ないため食器にも使われています。
続いて、家具に使われるときの加工方法について見ていきましょう。
名前の通り丸太から切り出されたそのままの加工方法です。
本来の木の感触や重みなどをダイレクトに感じることができます。
節や木目を活かしたデザインや耳つきの天板などで活躍してくれます。
一方、乾燥や湿度などにより反りが出てしまうことがあります。
小さくカットした木材などを接着剤などで細かく貼り合わせて加工しています。
反りや狂いが少なく、安定した寸法を出すことができます。
色味の違いからデザイン性の高い木材に仕上げることもできます。
薄くスライスした木材を貼り合わせた加工をしています。
木目の方向を変えることで、反りを押さえているのが特徴です。
繊維が交差する向きは90度だけではなく、45度にしたプライウッドの研究も進められています。
天然の木材を薄くスライスしたものを突き板と呼び、無垢材や集成材よりも安価に作られる材料の表面の化粧材として用いられています。
無垢材に見られる反りがないことにも注目されています。
合板の表面に、木目などを印刷した紙を貼って、見た目を美しく装飾した板のことです。
再現性に優れているので、他の家具との見た目を揃える用途としても使うことができます。
木の繊維を成形して作られた板です。
繊維の大きさによって「MDF」「パーティクルボード」「OSB」と名称が変わります。
中密度繊維板という意味の「ミディアムデンシティファイバーボード(medium density fiberboard)」の略称です。
粉状にした木のチップを固めています。
木の小片を接着剤などで固めた板です。
MDFとOSBの中間に位置する見た目と役割になっています。
配向性ストランダボード(Oriented Strand Board)の略称。
大きめの木の欠片を成形しています。
最近では、特徴的な外見も注目されており、造作材としても使われている場合もあります。
続いて、家具に使われる布やカバーの種類を見ていきましょう。
主にソファの張り地やチェアの座面などに使われています。
ファブリックとは布のことです。
洋服に使われるような柔らかく伸縮性のある布から、しっかりとした厚手の布まで種類が豊富なのも特徴です。
また、カラーバリエーションや柄物などのラインナップが豊富なのもファブリックのメリットでしょう。
レザーと比べると素朴で暖かな雰囲気になるほか、取り外して洗えることができるものもあります。
常に清潔に使いたい場合は、洗濯可能なファブリック生地を選ぶと良いですね。
高級感のあるレザー張りの家具。
独特の光沢と質感、芳香な香りで高級家具に使用されています。
使い込むことで味わいが不覚なるのも革製品の特徴。
きちっとお手入れをすれば長く使うことができる反面、汚れが染み着いてしまったり丸洗いできないというデメリットがあります。
レザーの見た目とお手入れのしやすさを両立した素材です。
汚してしまっても、さっとふき取ることで清潔な状態を保つことができまく。
素材の違いで「合皮PU」と「合皮PVC」と呼ばれています。
それぞれ見ていきましょう。
布の表面に「塩化ビニール樹脂」を塗布しています。
フェイクレザーとも呼ばれ、レザーに似せた手触りや見た目になっており、合皮の中でも本皮に近い素材として注目されています。
布の表面に「ポリウレタン樹脂」を塗布しています。
安価に作成することができ、つるっとした表面はお手入れも簡単で汚れも付きにくい素材です。
以上のことをふまえ、素材から良い家具を選ぶポイントについて見ていきましょう。
良い家具、悪い家具それぞれの特徴から、失敗しない家具選びの参考にしてみてください。
良い家具とは、良い素材を使った家具とも言えますね。
ご紹介してきた素材が目的に合っているかどうかが大切です。
素材を含めてチェックしておきたいポイントは以下の通りです。
家具には寿命があるのは事実ですが、コスト面や環境面、手間の面からなるべくなら長く使いたいですね。
使うアイテムによってどのような経年劣化が起こるのかをチェックしておくことが大切です。
例えば、チェアなら脚が折れてしまったり、ソファならウレタン部分がへたれてしまったりなどです。
経年劣化しやすい部分にどのような工夫がされているのかをしっかりと確認しておきましょう。
また、修理に対応しているかどうかにも注目しておくと便利です。
実際に使っている人の口コミを調べたり、造り手の情報がしっかりしているものを選びましょう。
IKEAやニトリで売られているように、最近の家具は自分で組み立てるものが多くなってきました。
しかし、肝心の耐久性は家具の素材だけではなく、組み立て方によっても大きく左右されます。
プロの家具職人によって組み立てられた家具は、やはり強度も高く、長い年月使っていても劣化しにくいです。
田舎のおばあちゃんが暮らす実家のタンスなどを思い描いてもらうと良いかもしれません。
ただ現代のライフスタイルでは、組み立て済みの家具は搬入が難しかったりもするので、中々選べないという場合も多いでしょう。
使用感はもちろんですが、やはり家具の良さはデザインにも魅力を感じるかどうかです。
愛着がわくことでさらにお手入れなどにも力が入り、結果的に長く使えることにつながります。
色や形など部屋のテイストに合わせて好みのものを選びましょう。
良い家具は高級な材料や職人の技術など、それなりの価格がするのも事実。
予算の中で満足できる品質を探すために、しっかりと情報収集を行いましょう。
また、実物を見れない場合は、口コミもかなり参考になります。
塗料のにおいなどが気になる人は気をつけましょう。
反対に、悪い家具は目的に合っていないと思われる家具です。
商品自体は悪くないのですが、例えば、ペットや小さな子供がいる家庭で角が鋭利なデザインの家具を使うのは危険です。
また、柔らかい素材の木材を塗装なしでデスクの天板に使用していたりすると、凹んでしまうことも考えられます。
事前にこのリスクを知っていれば、デスクマットと併用したりすることで、凹みを防ぐこともできます。
加工の方法や素材の特徴をチェックしておくと悪い家具を見極められるヒントになりますね。
実際に使用してみないとわからない部分もありますが、やはり買ってすぐ壊れてしまうのは困ります。
家具のガタつきやグラつき、歪みなどが見られるものは要注意です。
また、使っているうちに劣化していくことは考えられるので、事前に保証などがしっかりとしているかどうかも確認しておきましょう。
先ほども述べたように、最近売られている家具は自分で組み立てるタイプのものが多いです。
組み立て方が悪いと、もちろん家具の耐久性も著しく下がります。
良い家具に仕上げたいのであれば、家具の組み立てはプロに任せる方が無難でしょう。
「くらしのマーケット」などを使えば、家具の組み立て業者なども安くで見つかります。
やはり気になるのは実際に使っている方の生の声です。
気になる部分は口コミやレビューなどを参考にしてみてください。
今回は、家具を選ぶときに参考になる素材や加工の種類についてご紹介してきました。
ライフスタイルによっても選ぶ家具は変わってきます。
「まだ新生活を始めたばかりで、どんな家具が本当に必要なのか分からない」といった場合には、家具のレンタルサービスを使うのも一つの案です。
例えば家具・家電のサブスクサービス「CLAS」などは、ソファやダイニングテーブル、収納棚、おしゃれなチェアなど様々な家具をはじめ、ダイソンのHOT+COOLや床拭き掃除ロボット、低温調理器など色々揃っています。
まずは試してみてから購入するというのもおすすめです。
こちら↓の記事で詳しく紹介しています。
家具・家電のレンタル&サブスクサービスおすすめ5選!CLASやairRoomの違いを解説
失敗しない家具選びの参考にしてみてください。
デザイン、品質、耐久性、価格など様々な要素がありますね。
家具を構成する素材のほとんどは木材です。
一部に金属や樹脂製のものなどがありますが、多くの家具は木材で構成されています。
木材には、ウォルナットやマホガニー、チークといった「世界三大銘木」と呼ばれる木や、日本でも身近に感じる「松」や「桜」など多くの種類が存在します。
今回は、このような木の種類や、無垢材や加工板などの加工方法について詳しく解説するとともに、ソファなどのカバーリングにも使われる布や革などの生地の種類や特徴に関する基礎知識も紹介いたします。
今後のためにも、「良い家具の選び方」を少しでも身につけておきましょう。
家具に使われる木の種類
まずは、家具に使われている木材について知識を深めるために、木の大きな分類である「針葉樹」と「広葉樹」についての違いやそれぞれの特徴について見ていきましょう。
参考記事
▶家具や建具に使われる木材の種類と特徴一覧まとめ!色や強度、選び方について解説します
針葉樹
マツやスギなど、細く先の尖った葉っぱを持つ針葉樹。
幹や枝も真っ直ぐ伸びて高さもあるのが特徴です。
幹が真っ直ぐ伸びているため、古くから家を作る際の柱としても使われてきました。
針葉樹は、広葉樹と比較すると軽量かつ加工がしやすいのが特徴。
軽量に仕上げることができるので、持ち運びが必要で移動する機会が多い家具などにも向いています。
また、その特徴から、色味や木目などの見た目や手触りも柔らかい印象になりますね。
家具によく使われる針葉樹を代表する木としては「ヒノキ」「パイン」「スギ」などがあります。
広葉樹
一方、針葉樹の対義語として使われる広葉樹は広く扁平な葉っぱが特徴です。
葉っぱにも様々な種類があり、丸い大きなものやギザギザな形まで個性豊かな表情となっているのも広葉樹の特徴です。
幹も真っ直ぐ伸びる針葉樹と比べると、枝分かれを繰り返しながら育っていきます。
加工品に用いられる木材としての大きな特徴は、栄養の通り道である繊維の密度が高くいこと。
広葉樹は、家具はもちろんのこと、古くから床材などにも使われてきました。
また、耐久性にも優れているため、多くの長く使える家具にも使われています。
家具によく使われる広葉樹の代表的な種類は「ウォルナット」「ブラックチェリー」「タモ」「アルダー」などがあります。
木の種類と特徴
続いて、各種類の特徴や用途について詳しく見ていきましょう。
ヒノキ(針葉樹)
日本を代表する木材で、その特有の香りも特徴です。
生活に馴染みの深い木として、国内でもスタンダードな木材のひとつです。
加工がしやすく木目や年輪が美しいヒノキは、古くから寺社を建てるときにも活躍してきました。
福島県東南部以南に生息しています。
仕上げを行うことで美しい光沢と芳醇な香りを楽しむことができるのもヒノキの魅力ですね。
パイン(針葉樹)
北米を中心に生息しているパインの木。
日本では松の木としてもなじみが深い種類です。
主に木材としてのパインは北米産のまのを指す場合が多く、加工のしやすさから近年人気のあるDIYにもおすすめです。
家具として加工される場合は、白っぽい色合いと節が多いことから、素朴で柔らかい印象になります。
スギ(針葉樹)
ヒノキと並び日本を代表する木です。
本州北部から南に屋久島にかけて分布しています。
色の濃淡が強く、木目が鮮明なので、しっかりとした印象の家具に仕上がります。
縦の方向に割れやすい繊維の特徴から、古くは電柱、身近はところでは割り箸などにも使われています。
オーク・ナラ(広葉樹)
世界中で愛されている高級家具の材料のオーク。
硬さと繊細な美しい木目が特徴です。
産地によって「オーク材」や「ナラ材」と使い分けられるのも興味深いところです。
また、国内ではどんぐりが成る木としても馴染みの深い木ですね。
広葉樹ならではの硬さから床材にも人気の種類です。
ウォルナット(広葉樹)
黒く美しい光沢が特徴の、国内でも人気の高級木材です。
生活に馴染みのある「くるみ」の木ということはあまり知られていないかもしれません。
ウォルナットは、硬く強度が優れていることから、家具に使われることが多く、木目の味わいや色のグラデーションがある木材としても人気です。
美しさ、強度とその加工のしやすさから、高級家具だけではなくピアノやバイオリンなどの楽器類の材料としても使われています。
ブラックチェリー(広葉樹)
ブラックチェリーは、果物のアメリカンチェリーの木としても有名ですね。
強度や耐久性にも優れており、高級家具にも使われています。
経年で色味の変化が著しいブラックチェリー。
加工してすぐは薄ピンク色をしていますが、時間が経つにつれてオレンジの色みに変化していきます。
薫製を作るときの材料としても知られていますね。
タモ(広葉樹)
ナチュラルな風合いが、人気の北欧テイストにぴったりの木材です。
国内では本州の北部から北海道にかけて生息しています。
特徴は硬さと重さ、はっきりとした美しい木目です。
野球のバットやホッケーのスティックなどにも使われる強度の高い木材です。
アルダー(広葉樹)
主に北米やヨーロッパを中心に採取される種類です。
広葉樹の中では比較的な柔らかく加工がしやすいのも特徴です。
家具やドアにもよく用いられ、楽器のギターなどにも使われいます。
主張しすぎない柔らかな印象なので、どんなテイストの部屋にも合わせやすいのもうれしいですね。
ビーチ(広葉樹)
日本ではブナ材と呼ばれるビーチ材。
見た目は白っぽく柔らかな印象ですが、強度に優れており重量感もある種類です。
木製のおもちゃや楽器の鍵盤、香りも少ないため食器にも使われています。
家具に使われる板(加工方法)の種類
続いて、家具に使われるときの加工方法について見ていきましょう。
無垢材
名前の通り丸太から切り出されたそのままの加工方法です。
本来の木の感触や重みなどをダイレクトに感じることができます。
節や木目を活かしたデザインや耳つきの天板などで活躍してくれます。
一方、乾燥や湿度などにより反りが出てしまうことがあります。
集成材
小さくカットした木材などを接着剤などで細かく貼り合わせて加工しています。
反りや狂いが少なく、安定した寸法を出すことができます。
色味の違いからデザイン性の高い木材に仕上げることもできます。
プライウッド(積層合板)
薄くスライスした木材を貼り合わせた加工をしています。
木目の方向を変えることで、反りを押さえているのが特徴です。
繊維が交差する向きは90度だけではなく、45度にしたプライウッドの研究も進められています。
突き板(天然木化粧合板)
天然の木材を薄くスライスしたものを突き板と呼び、無垢材や集成材よりも安価に作られる材料の表面の化粧材として用いられています。
無垢材に見られる反りがないことにも注目されています。
プリント紙化粧合板
合板の表面に、木目などを印刷した紙を貼って、見た目を美しく装飾した板のことです。
再現性に優れているので、他の家具との見た目を揃える用途としても使うことができます。
繊維板
木の繊維を成形して作られた板です。
繊維の大きさによって「MDF」「パーティクルボード」「OSB」と名称が変わります。
MDF
中密度繊維板という意味の「ミディアムデンシティファイバーボード(medium density fiberboard)」の略称です。
粉状にした木のチップを固めています。
パーティクルボード
木の小片を接着剤などで固めた板です。
MDFとOSBの中間に位置する見た目と役割になっています。
OSB
配向性ストランダボード(Oriented Strand Board)の略称。
大きめの木の欠片を成形しています。
最近では、特徴的な外見も注目されており、造作材としても使われている場合もあります。
家具に使われる布やカバーの種類
続いて、家具に使われる布やカバーの種類を見ていきましょう。
主にソファの張り地やチェアの座面などに使われています。
ファブリック
ファブリックとは布のことです。
洋服に使われるような柔らかく伸縮性のある布から、しっかりとした厚手の布まで種類が豊富なのも特徴です。
また、カラーバリエーションや柄物などのラインナップが豊富なのもファブリックのメリットでしょう。
レザーと比べると素朴で暖かな雰囲気になるほか、取り外して洗えることができるものもあります。
常に清潔に使いたい場合は、洗濯可能なファブリック生地を選ぶと良いですね。
レザー
高級感のあるレザー張りの家具。
独特の光沢と質感、芳香な香りで高級家具に使用されています。
使い込むことで味わいが不覚なるのも革製品の特徴。
きちっとお手入れをすれば長く使うことができる反面、汚れが染み着いてしまったり丸洗いできないというデメリットがあります。
合皮
レザーの見た目とお手入れのしやすさを両立した素材です。
汚してしまっても、さっとふき取ることで清潔な状態を保つことができまく。
素材の違いで「合皮PU」と「合皮PVC」と呼ばれています。
それぞれ見ていきましょう。
合皮PU
布の表面に「塩化ビニール樹脂」を塗布しています。
フェイクレザーとも呼ばれ、レザーに似せた手触りや見た目になっており、合皮の中でも本皮に近い素材として注目されています。
合皮PVC
布の表面に「ポリウレタン樹脂」を塗布しています。
安価に作成することができ、つるっとした表面はお手入れも簡単で汚れも付きにくい素材です。
良い家具の選び方
以上のことをふまえ、素材から良い家具を選ぶポイントについて見ていきましょう。
良い家具、悪い家具それぞれの特徴から、失敗しない家具選びの参考にしてみてください。
良い家具の特徴とチェックポイント
良い家具とは、良い素材を使った家具とも言えますね。
ご紹介してきた素材が目的に合っているかどうかが大切です。
素材を含めてチェックしておきたいポイントは以下の通りです。
耐久性が高いかどうか
家具には寿命があるのは事実ですが、コスト面や環境面、手間の面からなるべくなら長く使いたいですね。
使うアイテムによってどのような経年劣化が起こるのかをチェックしておくことが大切です。
例えば、チェアなら脚が折れてしまったり、ソファならウレタン部分がへたれてしまったりなどです。
経年劣化しやすい部分にどのような工夫がされているのかをしっかりと確認しておきましょう。
また、修理に対応しているかどうかにも注目しておくと便利です。
実際に使っている人の口コミを調べたり、造り手の情報がしっかりしているものを選びましょう。
職人によって組み立てられた家具か
IKEAやニトリで売られているように、最近の家具は自分で組み立てるものが多くなってきました。
しかし、肝心の耐久性は家具の素材だけではなく、組み立て方によっても大きく左右されます。
プロの家具職人によって組み立てられた家具は、やはり強度も高く、長い年月使っていても劣化しにくいです。
田舎のおばあちゃんが暮らす実家のタンスなどを思い描いてもらうと良いかもしれません。
ただ現代のライフスタイルでは、組み立て済みの家具は搬入が難しかったりもするので、中々選べないという場合も多いでしょう。
好みのデザインかどうか
使用感はもちろんですが、やはり家具の良さはデザインにも魅力を感じるかどうかです。
愛着がわくことでさらにお手入れなどにも力が入り、結果的に長く使えることにつながります。
色や形など部屋のテイストに合わせて好みのものを選びましょう。
価格に見合うがどうか
良い家具は高級な材料や職人の技術など、それなりの価格がするのも事実。
予算の中で満足できる品質を探すために、しっかりと情報収集を行いましょう。
また、実物を見れない場合は、口コミもかなり参考になります。
塗料のにおいなどが気になる人は気をつけましょう。
悪い家具の特徴とチェックポイント
反対に、悪い家具は目的に合っていないと思われる家具です。
商品自体は悪くないのですが、例えば、ペットや小さな子供がいる家庭で角が鋭利なデザインの家具を使うのは危険です。
また、柔らかい素材の木材を塗装なしでデスクの天板に使用していたりすると、凹んでしまうことも考えられます。
事前にこのリスクを知っていれば、デスクマットと併用したりすることで、凹みを防ぐこともできます。
加工の方法や素材の特徴をチェックしておくと悪い家具を見極められるヒントになりますね。
耐久性の低い家具には要注意
実際に使用してみないとわからない部分もありますが、やはり買ってすぐ壊れてしまうのは困ります。
家具のガタつきやグラつき、歪みなどが見られるものは要注意です。
また、使っているうちに劣化していくことは考えられるので、事前に保証などがしっかりとしているかどうかも確認しておきましょう。
自分で組み立てる場合は気を付けて
先ほども述べたように、最近売られている家具は自分で組み立てるタイプのものが多いです。
組み立て方が悪いと、もちろん家具の耐久性も著しく下がります。
良い家具に仕上げたいのであれば、家具の組み立てはプロに任せる方が無難でしょう。
「くらしのマーケット」などを使えば、家具の組み立て業者なども安くで見つかります。
くらしのマーケット - くらべておトク、プロのお仕事。
公式サイトで見る
使用者の口コミもチェック
やはり気になるのは実際に使っている方の生の声です。
気になる部分は口コミやレビューなどを参考にしてみてください。
まとめ
今回は、家具を選ぶときに参考になる素材や加工の種類についてご紹介してきました。
ライフスタイルによっても選ぶ家具は変わってきます。
「まだ新生活を始めたばかりで、どんな家具が本当に必要なのか分からない」といった場合には、家具のレンタルサービスを使うのも一つの案です。
例えば家具・家電のサブスクサービス「CLAS」などは、ソファやダイニングテーブル、収納棚、おしゃれなチェアなど様々な家具をはじめ、ダイソンのHOT+COOLや床拭き掃除ロボット、低温調理器など色々揃っています。
まずは試してみてから購入するというのもおすすめです。
こちら↓の記事で詳しく紹介しています。
家具・家電のレンタル&サブスクサービスおすすめ5選!CLASやairRoomの違いを解説
失敗しない家具選びの参考にしてみてください。
更新日:2023-05-23
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