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家具や建具に使われる木材の種類と特徴一覧まとめ!色や強度、選び方について解説します

家具や建具に使われる木材の種類と特徴一覧まとめ!色や強度、選び方について解説します
家具や建具に使われる木材の種類と特徴についてまとめています。針葉樹と広葉樹の違いや、ヒノキ、パイン、タモ、オーク、メープル、マホガニー、チェリー、ウォールナットなど様々な木材の色や強度、選び方を解説。無垢材や集成材を使った家具選びの参考にどうぞ。
監修:べるこ
おしゃれな家具やインテリア雑貨大好きな2児の母。家具メーカー10年勤務→フリーランスインテリアコーディネーター。色彩検定2級/キッチンスペシャリスト。無印良品愛用。二級建築士勉強中。
「北欧家具ブログ」は、優れたデザインと機能性を兼ね備えた家具、おしゃれなインテリア雑貨を紹介する情報サービスです。暮らしをちょっぴり楽しくするアイテム選びのお手伝いを致します。
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インテリアには様々な種類の木材が使われており、材種によって異なる木の特徴を生かしながら家具に加工されます。
耐久性や防水性などの機能性や、色合いや木目などのインテリア性に注目しながら木を使った家具をコーディネートすれば、快適な使用感とおしゃれな雰囲気が楽しめます。

それぞれに魅力的な特徴を持った木材の知識を高めて、これまでとは違った視点で家具を選んでみましょう。

加工木材の特徴についてはこちらの記事も参考ください。
家具に使われる加工木材(化粧合板・集成材・パーティクルボード・OBSなど)の違い解説


針葉樹と広葉樹の違い


針葉樹と広葉樹を見分ける上で最も注目すべきポイントは葉の形です。
針葉樹とはその名の通り、針のように尖った細い形状の葉を持っており、広葉樹は平たい形状で大きく開いた葉が特徴的です。

また、針葉樹の幹がまっすぐに伸びるのとは対照的に、広葉樹の幹には太さがあり横に枝を広げながら成長していきます。
その為、針葉樹は尖った三角形に近い形で育ち、広葉樹は丸みのあるこんもりとしたイメージの形に育ちます。

針葉樹がソフトウッド、広葉樹がハードウッドと呼ばれる様に、針葉樹は柔らかくて軽く、広葉樹は硬くて重いという特徴を持っています。

針葉樹


ヒノキ


ヒノキ材の特徴

軽くて柔らかい特徴を持った針葉樹の中でも、特に軽力で加工性の良いヒノキは、水分や湿気にも強く、美しい木目が魅力的な木材です。
杉材よりも希少価値が高く、伝統的な建造物にも使用されている高級木材です。

軽量でありながら密度が高く強度もあるので、住宅用の建材としてはもちろん、家具作りにも適した素材と言えます。
きめ細かい木目には上品な艶があり、経年変化によって色艶が増していく事もヒノキが持つメリットです。

ヒノキ特有のリラックス効果がある香りは入浴剤や芳香剤としても重宝され、水分や湿気に強い特徴を生かしてお風呂や温泉にも広く使用されています。
熱伝導率が低く燃えにくい為、火災などの災害にも強い木材です。

パイン



出典:https://i.pinimg.com

パインとはいわゆる松の事で、主に輸入された松をパインと呼びます。
針葉樹特有の柔らかさで加工性が良く、流通量が多い事で比較的安く手に入れられる為、DIYの材料としても人気があります。

また、節が多いパイン材は素朴な印象で温かみがあり、木肌の色味によってホワイトパインやイエローパインなど、様々な種類に分けられます。
衝撃を吸収する柔軟さと、熱伝導率が低い肌触りの良さから、フローリング材にも適しています。

油分が多い事から時間が経つにつれ艶が増し、味のある経年変化が楽しめるのも魅力の一つですね。

ただし、湿度に弱い為、膨張や乾燥を繰り返すうちに反りや割れが生じる場合があります。
また、柔らかく水分を含みやすい素材は、シロアリ被害にも注意して管理する必要があります。

広葉樹


※主に明るい色の木材から順に紹介しています。

バーチ(カバ)



出典:https://i.pinimg.com

堅く耐久性のある素材ながら加工性が良く狂いが少ないバーチ材は、家具を始めフローリングなどの内装材としても活躍する木材です。
傷や水分に強い耐久性を生かして、学校や体育館の床材などにも採用されています。

しっかりと目が詰まりきめが細かいバーチ材は頑丈で肌触りが良い為、テーブルの天板や床材などに重宝されています。
淡い色合いで木目の主張が少ない木肌には光沢があり、インテリアに品のある優しい印象を与えます。

また、経年変化による色の移り変わりが少ないので、長く愛用していても当初の色合いを維持する事ができます。

タモ



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広葉樹の中でも真っ直ぐ大きく育つタモは、幹も太く成長する為、均質で安定した素材をまとめて取る事ができます。
比較的はっきりとした木目が表れ、太い木材の深くまで均一に木目が流れています。

また、切断する場所によって表情が異なる為、多様な木目を楽しめます。
硬くて頑丈な反面、しなやかな弾力性に富んでいる所も魅力的です。

建築用の資材や家具に使われる素材としてはもちろん、衝撃に強くたわむ性質を生かして、スポーツ用の道具を作る材料としても重宝されています。
粘りのある材質で折れにくく、強靭な素材として定評があります。

アッシュ



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主にホワイトアッシュの事を指すアッシュ材は、美しい木目と耐久性のある堅さが魅力の木材です。
突板などの表面材として使われるほど存在感のあるはっきりとした木目を持っている為、家具の材料や内装材として人気があります。
また、耐衝撃性に優れた頑丈な性質を持っており、程よい硬さと弾力性を兼ね備えた特徴を生かしてバッドなどスポーツ用品の材料としても重宝されています。

似た材種にタモ材が挙げられますが、同じ属性の木材でもその表情には違いがあります。
共通して美しい木目は、アッシュ材の方が比較的粗くダイナミックで丸みを帯びているのに対して、タモ材は木目が詰まり尖った様な形をしています。
アッシュ材はホワイトアッシュと呼ばれる様に、茶色っぽいタモ材よりも白っぽい色味が特徴的で着色にも向いています。

このように、それぞれに異なる特徴を持っていますが、どちらも北欧テイストから和風スタイルまで幅広いインテリアにマッチする魅力的な木材です。

オーク



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主に北米産などのホワイトオークとレッドオークの2種類をオーク材と呼び、流通量の少ないナラに似た木材である事から代替え品としても扱われています。
ナラ材よりも木目は荒いですが、硬くずっしりとした重量感があり耐久性に優れた魅力的な素材です。

ホワイトオークはその名の通り白い木肌が特徴的で、耐久性に加えて耐水性にも優れており、ワインなどの液体を入れる樽の材料としても親しまれてきました。

レッドオークは赤みを帯びた色合いが特徴的で、はっきりとした木目が魅力です。
ホワイトオークと違って耐水性が低い為、樽などの素材には向いていませんが、オーク材の中でも比較的安く手に入れられる素材です。

ナラ



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主にミズナラの事をナラと呼び、似た特徴を持つオーク材に比べると希少な素材と言えます。
ナラ材の最も魅力的な特徴は虎斑と呼ばれる美しい木目です。

海外でも親しまれる独特雰囲気が醸し出す木の表情がナラの価値を高めています。
硬く裂けにくい材質には耐久性があり塗料などが染み込みやすいという特性も持っている為、着色も容易に行えます。

アルダー


アルダー材

木目や節の主張が少なく加工しやすいアルダー材は家具の材料を始め、ギターなどの楽器にも用いられる木材です。
広葉樹の中でも比較的柔らかく、機械加工にも適しています。

クセの無い木肌は優しい印象でナチュラルな風合いが感じられる為、北欧テイストやカントリー調の家具に適した材料と言えます。
お部屋の雰囲気を明るく彩ってくれるアルダー材は、経年変化が楽しめる事も魅力の一つです。

主張し過ぎない柔らかな色合いは、時間の経過と共に深みを帯びて引き締まった印象へと変化していきます。
長く使う事で味わいが深まる木材は、家具に取り入れる事で愛着の湧く逸品が出来上がります。

メープル



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メープルシロップが採れる木として知られているメープルは引き締まった硬い材質で重量もあります。
優れた耐久性とすべすべとした木肌からフローリング材として人気があります。

メープルにはハードメープルとソフトメープルがあり、硬さによって区別されている為、用途によって使い分けられます。
ちなみに、メープルはカエデと訳されますが、木材としては別物になります。

メープル材が白っぽいのに対してカエデは赤みのある色合いが特徴的で、流通量が少なく貴重な木材です。

ラバーウッド



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ラバーウッドとはゴムノキとも呼ばれる、ゴムの樹液が採取できる広葉樹です。
軽くて加工しやすい材種で、滑らかな手触りが魅力的な木材です。

木目が穏やかで優しい印象を与え、家具の材料や内装材として採用すれば温かみのある空間を演出してくれます。
クセの無い雰囲気と心地よい手触りは、テーブルなどの肌に触れて使う家具やお子様用の家具に適した材料と言えるでしょう。

加工性が良く着色がしやすい上に低価格で手に入れられるラバーウッドですが、大きな面が取りにくい為、集成材に加工されて使われる事がほとんどです。
集成材にすると継ぎ目が出来てしまいますが、反りや割れなどの狂いが生じにくく、安定した材料として使用できます。

また、成長が早く樹液を採取した後の木材を有効活用できる事から、環境に優しいエコな木材として環境保護にも役立っています。

ビーチ



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きめ細かい木目やすべすべとした木肌が特徴的なビーチ材は強度が高い木材です。
堅さに加えて弾力性も備えている為、曲げ加工にも使える材料です。

粘りのある木質とシンプルで主張が少ない木目を持つビーチ材は、北欧家具にも多く採用されており、代表的なデザイナーズチェアにも使われています。
肌に触れて使う家具に適した手触りの良さと、どんなインテリアにも馴染みが良い風合いがビーチ材の魅力的なポイントと言えるでしょう。

淡いピンクを思わせる乳白色の明るい色合いは可愛らしく明るいイメージですが、時間の経過と共に色に深みが増していく経年変化も楽しめる材種です。

チェリー



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耐久性や加工性、耐水性など安定感のある材質で人気の高いチェリーは、すべすべとした肌触りと自然素材ならではの経年変化が楽しめる木材です。
チェリー材は木材の中でも経年変化による色の移り変わりが激しく、時間の経過と共に随分と印象が変わります。

使い込む程に味わいが増していく過程を楽しみながら、飽きる事無く長く愛用できます。
また、木の成長過程で樹脂が固まってできるガムポケットと呼ばれる模様も多く刻まれています。

こうした天然素材ならではの趣のある表情が見られる事も魅力の一つです。

ウェスタンレッドシダー



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耐久性に優れたウェスタンレッドシダー材は屋外での使用に適している事から、ウッドデッキなどのエクステリア材として重宝されます。
柔らかく加工しやすいだけで無く、軽い木材である事も特徴の一つです。

ウェスタンレッドシダーは木の内部に防腐作用のある物質を含んでおり、特別な処理を施さなくても腐食に強く、虫害も受けにくくなっています。
また湿度にも強いので水分を含んだり乾いたりを繰り返しても収縮が起きにくく、反りや割れなどの不具合も抑えられます。

こうした特徴が屋外で使用されるポイントになっています。
木肌の美しい色合いやリラックス効果のある特有の香りを生かせる、内装材や家具の材料などにも用いられています。

マホガニー



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三大銘木として知られるマホガニーは、木目や色合いの美しさと希少性の高さから高級木材として扱われています。
マホガニーの大きな特徴は、深みのある上品な色に刻まれた縞模様の木目です。

リボン杢と呼ばれる独特な木目は、色の濃淡というよりは光の加減で表れる模様で、他には無いマホガニー特有の魅力として親しまれています。
硬すぎず柔らかすぎない材質で加工性が良く耐久性にも優れている為、家具を始めとする様々な物の素材として使われています。

ウォールナット


ウォールナット材の特徴

主にブラックウォールナットをウォールナットと呼び、三大銘木の一つとされています。
ウォールナットの最大の魅力は、重厚感のある色と美しい木目にあります。

また、幹の表面に近い部分は白っぽく材料として使える茶色い部分の量が少ない為、希少価値が高く、高級木材として扱われています。
耐久性に優れている事はもちろん、狂いが少ないという特徴から長く使っていても不具合が起きにくい木材です。

ただ、紫外線の影響を受けると折角の色味が退色してしまうので、室内の日当たりに注意して取り入れましょう。


ワンポイントアドバイス


家具や建具に使われる木材の種類と特徴一覧まとめ!色や強度、選び方について解説します

住まいのインテリアを考える上で大切な要素は多くありますが、機能性やデザイン性などを踏まえた上で室内をコーディネートしていく必要があります。
内装を始め、家具やファブリック類など暮らしに欠かせない物が多い中、ライフスタイルや家族構成、住まい手の好みに合わせた空間を作る為に楽しみながらコーディネートを完成させたいものです。

インテリアに欠かせない木材の特徴や魅力を知る事は、理想的なインテリアコーディネートを叶える上で重要な要素になります。
特に木材を使う事が多いフローリング材や家具を検討する際に、木に関する情報を知っておけば、それぞれの暮らしに適した素材を選ぶ事ができます。

木製の家具においては、使われている材料によって機能性やデザイン性に大きく影響します。
材種によって耐久性や色味が異なり、木目や節などは同じ種類の木材でもそれぞれに個性があります。
同じ家具でも使われる素材によって様々な表情を見せてくれる点も木材の魅力です。
どのような素材で出来ており、どのような特徴があるのかを知った上で家具選びをすれば、より一層インテリアコーディネートが楽しめます。

軽量で耐久性のあるヒノキを使えば、壊れにくく持ち運びも簡単にできる理想的な家具が出来上がります。
さらに、時間が経つにつれて硬く重く変化していく為、使うほどに強度が増していきます
触れたくなる様な肌触りの良さは、子供が使う家具の素材としてもおすすめです。

明るい色合いで優しい雰囲気が感じられるパイン材は、カントリー調や北欧テイストの家具材として重宝されており、ナチュラルなインテリアに相性が良い木材と言えます。
太くまっすぐに伸びるだけでなく、全体的に木目が表れるタモ材は、一枚板のテーブルなど、面積が必要なインテリアに適しています。
硬く衝撃に強いだけでなく、滑らかな肌触りも併せ持つタモ材は肌に触れて使う家具にもおすすめの素材です。

オーク材はインテリアとして取り入れると清潔感のある上品なコーディネートが叶います。
特にレッドオークは、力強さが感じられる木目と重厚感のあるテイストでメンズライクなインテリアスタイルにもおすすめです。
美しい木目が魅力のナラ材は、しなやかな粘りのある材質で曲木加工に適しており、高級感のある豊かな木の表情が洗練されたインテリアスタイルを叶えてくれます。

メープル材は穏やかな木目と明るく淡い色合いでお部屋を明るく彩り、年月とともに飴色に移り変わる経年変化も楽しめます。
マホガニーも経年変化によって色合いに深みが増す材種なので、マホガニーを素材にしたアンティーク家具は人気が高いアイテムです。

チェリー材は滑らかで心地よい手触りを生かせるダイニングテーブルやチェアなどの肌に触れて使うインテリアに適した素材です。
落ち着きのある色味と艶のある木肌を持つウォールナット材は、インテリアに上品な雰囲気をプラスしたい方におすすめです。
スタイリッシュなテイストや和モダンスタイルなど幅広いインテリアに馴染みます。

内装材の中でも、肌に触れる事が多いフローリングの素材は重要な役割を果たします。
肌触りはもちろん、お手入れのしやすさや耐久性など、こだわりたいポイントは多くあります。
さらに、お部屋のインテリアを左右する色味や風合いなどもこだわりたいものです。
木材のメリットが存分に発揮される無垢フローリングでは、特に木材の特徴や魅力が生かされます。

針葉樹であるパイン材とヒノキは比較的柔らかい素材なので、高齢者やお子様のいるご家庭におすすめの素材です。
パイン材は明るい色合いで肌触りも良く、ナチュラルで可愛らしいインテリアスタイルに適しています。
耐水性のあるヒノキは湿気に強く、何よりリラックスできる香りで癒されます。

広葉樹のフローリングは堅くて傷が付きにくいのが特徴です。
オーク材は耐水性が高く木目がはっきりとしており、比較的安価で手に入れられます。
タモ材もオークと良く似ていますが、更に木目が明瞭です。

ナラ材はウィスキーなどの樽に使われるほど耐水性が高い事から、キッチンなど水周りの床材としてもおすすめです。
摩擦に強いメープル材は、白っぽい色合いが爽やかで、木目も主張し過ぎずシンプルなインテリアに適しています。

チェリー材は滑らかな肌触りが心地よく、経年変化によって色に深みが増していきます。
狂いが少なく衝撃に強いウォールナットは、高級感のあるダークカラーで洗練されたインテリアスタイルを叶えてくれます。

また、確かな基準はありませんが、世界三大銘木という言葉が存在し、世界中で愛される有名な木が名を連ねています。
三大銘木に選ばれているのは、ウォールナット、チーク、マホガニーの3種類で、それぞれに魅力的な要素を持っており人気のある木材です。
様々な種類がある木材の中から内装材や家具の素材を選ぶ際に、ちょっとした知識として知っておくと役立つ事があるかもしれません。


まとめ


木材が持つそれぞれの特徴を知り、家具にどのように生かされているのかを探る事で、家具に秘められた作り手の思いや、家具の奥深さに気付かされます。
それらの魅力的な要素を取り入れた家具を住まいに迎え入れ、長く大切に使っていきたいものです。

家具以外にも床材や建具など、住まいには多くの木材が使われ、暮らしを彩ってくれます。
自然素材ならではの質感や香り、インテリア性を感じながら木と共に過ごす時間を楽しむ為にも、家具に使われる木材の知識を高めてみて下さい。
毎日何気なく使っている家具を深く理解する事で、より一層愛着が持てる様になりますよ。
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